夜行ばすのハナシ

夜行バスに揺られて

映画四本分ほどの時間

ずっと座っている。

窮屈な足元に

アイマスクと保湿マスクが

唯一の救いで

まあ言って見れば

横割顔面モノクロマンです。

(黒のアイマスクに白の保湿マスク)

シートを倒そうと

後ろを確認すると

車内なのに

天元突破なサングラスを掛け

マッスルマッチョな

黒いシャツの胸元から

刺青が顔を出してる。

それに声が嗄れてるから

もう完成された893

その姿がありました。

隣にはすごい化粧で

アバターだと秒で再現できそうな

そんなケバ姉さん。

でもシート倒さないと

8時間ほどの間

ずっと 面接ナウ。 みたいな

緊張感で

座ってないといけないから

「すみません、少し倒してもいいですか？」

ってすごいイイ人風の

高めの声で言いました。

「あー、いいっすよ♪」

いいっすよ♪←(これね

こんな感じだった。

友達って一言の勇気で

簡単に作れたりするのかも

あっ

お二人とは

それ以降会話してないです(説得力

でも平和って

少しの勘違いや偏見によって

崩れてしまっているのかな

世界も日常も

そんな

ある日の

夜行ばすのハナシ